2020.07.03

オンライン教室

 分散登校からひと月が経ちました。学部ごとに学習活動が始まりましたが、ウイズコロナの日常は続いています。そうして気づいたらもう7月です。梅雨時のにぎわいの一つに小学部の梅の実採りがあります。木の枝からもぎ取った梅に竹串で穴を開け、氷砂糖に漬け込んでジュースを作ります。夏休み前に出来上がるのを待つことも楽しみでした。小学部に顔を出すたびに、「もうちょっとでジュースになるって。」と教えてくれる子もいて、密かに期待しつつ楽しみにしていた年もありました。今年はそんな様子はなく、コロナの中では梅の実採りは止めたのかと思っていました。先日小学部の先生に確認したところ、今年は梅が収穫できるほど実らなかったそうです。そういう年もあるのだと知り、「いつも通り」という考え方では難しい時代になっていくのだろうと思わされました。よく見ると、隣の柿の木には小さな固い実がたくさんついています。今年の柿の実は雨風に耐え、どのくらい実ってくれるでしょうか。楽しみの一つにしたいと思います。

 

 今年度は、研究所の所員部屋に机を頂き、2号館2階にいる時間が多くなりました。資料整理や70周年記念事業、マカトンサイン親子教室の開催などが主な仕事のはずでしたが、コロナ対応でストップしたり、見合わせたり、中止したりとやるべき仕事ができていない状況でした。親子教室の方は、オンラインでやってみようということで検討し、春期教室にお申し込みのあった方に連絡を取り希望者を募りました。少人数でしたが、参加希望者がいらっしゃいましたので、台本を作り、練習を重ね、台本を修正し、どうにか6月18日から教室を開くに至りました。ライブと録画、フリップなどを組み合わせ、これまでの教室で行ってきた内容を重視しています。オンラインならではの工夫としては、話を聞くだけでは流れてしまい集中出来にくくなる点を考慮し、要点をまとめて同時に掲示するなどの画面の配慮が必要です。いつもはお子さんも一緒に盛り上がるはずの歌は、どうしてもタイムラグが生じますので知っている曲をゆっくり歌うなど遊びの伝え方には実際にやってあげられないデメリットも感じます。それでも小さなお子さんを遠くまで連れてきていただくご負担の軽減やリラックスできるご家庭から参加していただけるなど、メリットにも気づかされました。これまで教室を開いてきた中で参加者から「わかりやすかった」「子どもとのコミュニケーションが楽しくなってきた」などの感想をいただいてきたことが、ライブ配信に踏み切れた背景にあります。少しでもお役にたつのであればやれることをやってみようと思います。オンラインでは、伝えたいことを明確にしていないと、思いつきだけでは継続できない難しさはライブ以上に有るように思います。まだ第1回目が終了したばかりですので、4回まで、無事に終了し、分かりやすくマカトンサインを伝え、日々の生活に取り入れて頂けるように支援できればよいと思います。研究所としては、保護者のためのマカトンオンラインクラス「はじめてのマカトン もういちどマカトン」も始めています。参加人数や時間も含め、伝える内容など参加者からのご感想やご意見をいただきながらすすめていくことになると思います。

柿の実や  小さく固く  時を待つ 

                    2020.7.3