2022.10.31

つねづね草 ~元校長のひとり言~

 明日からはもう11月、月日の経つのはなんと早いことでしょう。中学部のカレンダーの予約販売のお知らせがメールで届きました。11月22日(火曜日)の勤労感謝祭での販売に向けて、これまで印刷してきたものを、丁合して、綴じて、包んで、紐を付けて、と工程が浮かんできます。楽しみにしている友人もいますので、さっそく10部予約しました。先週末には中学部2、3年生が合同で修学旅行に出かけました。お天気に恵まれたようですので予定通りの活動や体験ができたことと思います。どんな楽しいことがあったのか、みやげ話を聞くのも楽しみになります。10月も後半になりやっと秋晴れの日々が続きました。青空が見えるってやはりうれしいものです。洗濯物もすっきり乾きますし、気分も少し上がります。朝晩の冷え込みは日に日に身に沁みますが、学校でも日中はさわやかな秋を校庭や教室で感じられるといいですね。

 10月30日(日曜日)、宮城まり子先生が創設された「ねむの木学園」に行ってきました。コロナ禍で延期されていた3回忌を少し遅れての実施ということでしたが、お別れという言葉にはしたくないというねむの木学園の在園生たちの意見で「ねむの木学園 お礼の会」という催しに参加させてもらいました。「ねむの木学園を支えてくださり、まり子先生とご縁のある方々に感謝を、そして空の上から見守ってくれているまり子先生に感謝をしたい」という主催の挨拶がありました。コーラスとダンスを披露してくれましたが、一つ一つどれも一生懸命に歌い、踊る姿には心を揺り動かされ、今更ながらですが、まり子先生の築き上げてきた、ねむの木学園の芸術性、その表現力は素晴らしかったです。もう10年以上前になりますが、校長就任したばかりのやはり10月、ねむの木学園の運動会の招待状が届き、今回もご一緒した慶野校長と二人で出かけたことを思い出しました。お元気なまり子先生が、中央でマイクを握り、一つ一つの演目について圧倒的なトーク力で解説されていました。演技した子どもたちには笑顔があふれ喜び合う姿が見えました。今回も同じでした。創設者を失った後、建学の精神を継続することはどの私立学校も辿らざるを得ない道ですし、全校挙げての努力が必要になると思います。梅津理事長が「まり子先生は、その独自の教育方針を守っていくために、心の拠り所にしていたのは私立特別支援学校のお仲間の皆さんでした。同志であり戦友と考えそのつながりを大切にしていました。」と挨拶を結んでいました。ミカン畑の丘の上。墓石に記されたまり子先生のことば「やさしくね やさしいことは つよいのよ」私立特別支援学校が共有してきたことばだと読み返し、手を合わせてきました。

優しさは 強さだという 先達の ことば留める 青き秋空