20191203_本校の教育

本校は知的な発達に障がいのある幼児児童生徒を教育対象にしています。

創立者

創立者の故三木安正(東京大学名誉教授)は次のように言っています。

「人は長い歴史の中で高度な文明を築き上げてきました。それは優れた才能を持つ人たちがそれぞれの分野で活躍してきたことによるものであると同時に、大勢の人たちに支えられながら達成してきたものです。人類は最高に発達した生物であるゆえに大きい個人差を持っています。進歩の先頭に立つ優れた才能と同時に、障がい児と呼ばれる弱い力の存在を忘れてはなりません。障がいの有無にかかわらず、全ての人が幸せな生活を送ることができる社会であってこそ真の文明社会といえるでしょう。」

また、教育に於いて「学校という教育の場の中に生活があり、その生活を通して、そこでの教育対象者が生活できる人に教育されていく」と触れられており、一生涯を通しても“生活”から切り離された時間はほとんどない訳ですので“生活即教育”という視点は教育に不可欠であると考えています。

本校の教育は、これらの考えを基に、ここで学んだ人たちが社会に巣立ったとき、仕事にも余暇の生活にもしっかりと目標を持って取り組み、仲間と互いに認め合い、社会人として幸せな生活を送ることができるように、一人ひとりの個性を大切にし、人間的成長を促していく教育の実践を進めています。

教育目標

「生産人の自覚を持って、心豊かな生活ができる人」を育てる。

教育の目標は言うまでもなく人間として立派な人に育てることですが、本校では「目標に向かって努力しているという自覚を持てるようになる」ことを「生産人の自覚」と呼んで、最終的な教育目標としています。

Ⅰ)健康な身体で生活を営むことができる人
Ⅱ)自分のことが自分でできる人
Ⅲ)人と協力することに喜びを感じることができる人
Ⅳ)働くことの喜びや大切さを知り、働く意欲を持つ人
Ⅴ)自分で考え、判断して生活のできる人
Ⅵ)自分自身の力を十分に発揮し、目標を持って生活のできる人

指導方針

1.幼児児童生徒それぞれの能力に応じた力を発揮できる場面をつくり
  自発的な行動を促す。

子どもは自ら興味を持って物事に取り組むときに、最大の学習意欲を発揮します。指導者は常に子どもたちが喜んで生き生きと楽しく取り組める活動や教材を工夫します。

2.心身の調和のとれた発達を促す。

教育課程は情緒・運動機能・知的発達・社会性など、全体的に調和のとれた発達を促すことができるように十分配慮して編成しています。

3.一人ひとりの特性、発達の状態に即した指導を行う。

子どもは豊かな個性を持っており、障がいの状態も一人ひとり違います。個別の指導計画に基づき、一人ひとりに適切な指導を行います。

4.一貫教育を行う。

一貫した教育方針の下で幼稚部・小学部・中学部・高等部・専攻科での指導を積み上げていきます。

5.「生活教育」「生産教育」「生涯教育」で生きる力を育む。

学校時代に生活のできる人、働ける人、生涯学ぶことの大切さを伝え、卒業後は同窓会「旭出あおば会」で余暇活動や就労などを支援していきます。

教育のプログラム

教育プログラム