2015.10.23

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立体作品は、「とにかく形にする、仕上げる」という方向に意識が向きやすいので、

絵ほどは、それぞれの個性が発揮されにくい傾向が、あるかもしれません。

「みんな同じような物が仕上がる」という結果に、なりやすいというか。

みんながそれぞれにバラバラな物が完成する方が、

「自分で考え、選び取った方向性を、認めてもらう」

という、旭出中学部の美術の目的にも沿っている気がします。

絵は、造形操作自体が立体制作と比べて簡単なので、どの生徒も個性を発揮しやすく、

このブログも平面作品の方が多く紹介される傾向はあります。

しかし彫刻科卒業の私としては、立体作品でも、

それぞれの個性が発揮される題材を、考え出して行かないとな、と思っています。

 

板に釘を突き立て、針金を巻いて芯にして、紙粘土を押し付けていき、

800円分くらい?絞り出した絵の具をたっぷり盛り付けていったこの鳥は、

なかなか魅力的です。

できあがったばかりのときは、絵の具が乾かないままテラテラ光っていて、

より一層魅力的でした。

中学部1年生男子。

(関口光太郎)