2018.09.03

特別支援学校専攻科教育実践交流会

 8月も下旬に入りましたが、酷暑が続いています。小学部は16日、17日が登校日でした。5,6年生がカレーライスを作ってくれて、みんなで食べました。翌日は、クラス毎で昼食の買い物をして楽しんだようです。スーパーでお弁当を選んだり、コンビニでおにぎりを選んだりしました。中高は、25日から軽井沢で夏季合宿が始まります。今年は雨の心配はなさそうですが、日中の暑さが気になります。さわやかな木陰や涼しい風が吹いて、飯盒炊爨やハイキングなど楽しい活動ができると良いと思います。専攻科は20日から3日間の登校日でした。公園清掃と畑の整備、二つの活動に分かれ、どちらも雑草と闘ってきました。こぶし広場では、職員が朝一で草刈り機をかけた後の大量の草を掃き集めて捨て場まで運びました。畑では、収穫の終わった夏野菜を根っこから抜いて秋野菜のための準備を始めました。最終日は、収穫した冬瓜や南瓜、茄子などの夏野菜を使って「ビュッフェを開こう!」です。パスタや焼きそばやスープ、フルーツポンチを作りました。各グループがみんなの分の料理を作り、ビュッフェ風に並べました。一人一人好きなものを好きな分だけ取って食べる「ビュッフェ」、危険です。つい取り過ぎてしまいます。「ビュッフェ」はフランス語であることや一度にたくさん取らずに少しずつお皿に取って、もっと食べたかったらお代りをするというルールを学んでからの開店でした。

 さて今回は、8月2日~3日、本校で開催されました「特別支援学校専攻科教育実践交流会」についてのお話です。全国における特別支援学校は毎年増設されていますが、専攻科で学べる学校はごく限られています。全国の私立特別支援学校14校のうち8校が専攻科を設置しています。専攻科設置の理由は各校の教育理念や教育情勢などにより違いはありますが、青年期教育を進めるには高等部3年間では時間が足りないということだと思います。ゆっくりと学ぶ方たちですので体験する時間、そこから感じ、考える時間、消化する時間、とにかく時間が必要です。特に知的障がい特別支援学校の専攻科は私特連から始まったと言っても過言ではなく、今では福祉の分野での「学びの場」づくり運動が広がっています。青春時代を高等部だけで終わらせることなく、もっと学びたい、もっと学ばせたいという本人や保護者たちの運動が専攻科づくりを後押ししています。本交流会に講演者として出席していただいた、三愛学舎の澤谷先生は「2001年に和歌山県の保護者たちが、どんなに障害があってももっと学びたい!もっと自分探しや友だちとの関わりを通して、失敗したり、悩んだりしながら青年期を豊かにふくらませたい!そのために教育を受ける機会をもっと増やしたい!と訴え、17年後の今日、障がい者の『学びの場』が福祉の分野に広がり『福祉型専攻科』と呼ばれるようになった。」とお話されました。

 私立特別支援学校連合会では、予てより専攻科教育実践交流会の開催を計画していました。「青年期の大切な教育の場として専攻科を設置している、そのことが私立特別支援学校の特徴であり魅力であることを再確認し、各校の教育実践を共有することがさらに良い取り組みを実践するために必要だと考えたからです。私立各校の教職員、福祉型専攻科を準備されている事業所の方、青年期の教育について調査している学生などの参加もあり40名ほどの交流会になりました。意見交換、情報交換の場として有意義な会になりました。

「福祉型専攻科」が注目され始めた今だからこそ、私立特別支援学校専攻科の教育内容の一層の充実や各校専攻科の取り組みを発信していくことが求められると思います。何よりも小中高専一貫校である本校においては、それぞれの学部で大切にしたいことや支援の在り方を見直すことにつながると思います。まず「やりたいこと」が在ってそれを伝える力を伸ばすこと、教員はそれを受け入れ支援することが大切だと思います。そして「やりたいこと」を達成するために、必要な体力・知識・技術を積み上げ、自分を知り自分で選び決めることの経験と共に学ぶ仲間の存在がとても大切だと思います。人として豊かに成長することが高等部専攻科で「青春を謳歌できる」力になると思います。各部との連携もしっかり取りつつ充実した青春時代を共に過ごしたいと思います。

手に取って また擱く宿題 夏は往く     

                      2018.8.24

 軽井沢での夏合宿が無事終わりました。日中はやはり暑くて予定を変更した活動もありましたが、朝夕は涼しくてみなさん気持ち良く過ごすことができたようです。28日に全員元気に帰ってきました。