4月8日今年度の入学式は快晴、福祉園の満開の桜をバックに記念写真がとれました。開花宣言から、気温は低く、雨も続き、冷蔵保存された桜は2週間も日持ちしたようです。3月下旬に友だちと出かけた目黒川の桜は雨で寒過ぎましたし、昭和記念公園は未だ咲いていませんでした。でも桜の粘り勝ちでしょうか、入学式のハレの舞台にちゃんと残ってくれました。みなさんの中によほどの強運の持ち主がいるようです。
春は別れと出会いの季節ですが、花も草も木も風景を明るく彩ってくれます。まだ若かりし頃、受験に失敗したのも、失恋したのも春でしたので、何だか周りが活き活き、きらきらしている春は苦手でした。もちろん今は花粉症を除いて様々な花見を楽しむことができるので大好きになりました。3月の卒業式のお別れでたくさん泣き、4月の新年度にたくさんの新しい出会いにドキドキ、ウキウキもします。学校という小さな社会で起こる一つ一つの出来事に心動かされながら、喜怒哀楽を積み重ねながら過ごすことができたことは本当にありがたいことだと思う今日この頃です。今年度も、たくさんの感動に出会えることを楽しみにしています。
さて今回は、「お母さんから教えてもらったこと」の一例を話そうかなと思います。お母さんは勿論保護者です。当時、私はまだ結婚もしていませんでしたし、知らないくせに生意気というか、知らないから生意気になれると言いましょうか、親にはこうあってほしいというような考えがあったと思います。ある日の連絡帳に「今日は兄の誕生日なので、家族とレストランに行きます。何かありましたら祖父母の家にご連絡ください。」とありました。携帯電話などない時代ですので、緊急の連絡先がご家庭や職場でない時にはお知らせしていただきました。「〇〇ちゃんが一緒にレストランに行けないのはかわいそうだ。」「ひどい。」と思いました。そう思ってしまいましたとお伝えすると、お母さんは「兄にはいつも○○ちゃんに譲ってもらっていて、レストランに行っても騒がしくしてしまうし、兄の方が我慢をして、さびしい思いをしているので、誕生日くらいは、兄中心のお祝いをしてあげたい。」と丁寧に説明してくれました。学校で見ているのは〇〇ちゃんだけでしたので、お兄さんの気持ちや家族との過ごし方を察することができませんでした。兄弟関係の難しさはその後もいろいろ経験もし、考えさせられもしましたが、家族の誰もが主役になる日や場面を作ることはとても大切なことだと教わりました。兄とか姉、弟妹という家族内の立場を変えることはできにくいと思いますが、特別な日をそれぞれに設けてあげることは親にとっても子にとっても必要でそのことで芽生える家族の相互関係は、温かく柔軟で強いものだと思います。
その後、親になって真っ先に思ったことは、「お母さんって、本当に大変」子育ての大変さは想像以上で、世のお母さんたちに対する尊敬の念です。親はこうあるべき、なんて思っていたことなどできるはずもありませんし、両親に頼って、知人に頼って、保育園に頼って、学童に頼って、学校に頼って、近所のおばさんにも頼ってきました。綱渡りの子育てでした。そんな私の子育ての結果はいろいろと課題満載ですが、これを一人で、あるいは家族だけで抱えると思うと、自分にできるだろうかと弱気になります。だからこそ先輩方の体験談や保護者同士の情報交換・収集は手助けになりますし、心強い味方になってくれると思います。「保護者が協力する学園」は旭出学園の精神の一つですし、大切にしていきたいと思います。今年度も「保護者の会」の役員などをお受け頂いたみなさまに感謝申し上げます。楽しそうに参加されている姿をお見かけしますので、きっとやって良かったと思える会だと思います。お手伝いできそうなことがあればお声かけください。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
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