2025.08.05

つねづね草~元校長のひとり言~『特例子会社』

 7月22日(火)1学期の、専攻科は前期の終業式を迎えました。梅雨らしい梅雨が無く真夏日が続きましたが、台風5号と共に雨量が増え、ザーザーとゲリラ雷雨にさらされる日々になりました。夏休み前に真夏が来て一度は止まった夏が逆戻りして来たというような今年の天候です。日本は災害も多い国ですが、異常気象が常態化した昨今では、この暑さや天候を受け入れた教育のプログラムを考え、実践することをしていかなければならないのかもしれません。昨年は暑過ぎて熱中症警戒アラートが出て、公立の小学校のプール開放が無くなったと聞きました。本校でも10月の運動会に向けた練習がグランドでできない日が続きました。野菜も果物も米も暑さに強い品種改良を考案しようとしているようですが、私たちが暑さと共存していくためには、本当に何が必要なのか、私たちはどんな工夫や知恵や力を身に付けていかなければならないのでしょう。まずはできることから習慣化していきましょう。暑さ対策グッズもいろいろ活用しながら、外に出る時は帽子をかぶる、水分補給、体力を維持すること、免疫力を減らさないように睡眠のリズムや栄養バランスなどなど家族で話し合ってルールを決めて取り組めるとよいですね。この長い夏休みを健やかに過ごされますように。

 さて今回は、「特例子会社」についてのお話です。「みずほビジネス・チャレンジド株式会社大手町・丸の内業務部」を見学させていただきました。公益財団法人みずほ教育福祉財団は、1982年から「はあと財団」として毎年私立特別支援学校各校への設備助成のご支援を頂いています。昨年の私特連総会で、助成だけでなく卒業生の職場として広く門戸を開いていくとのお話がありました。積極的に私特連各校の卒業生を受け入れたいと朗報でした。私特連事務局が窓口になって各校の候補者や希望者を募ることになりました。昨年はその話が各校に届いたというところまででしたので、今年は就労に結びつくかどうかは別として、現場実習を受け入れていただくように手続きを進めていくことを各校に呼びかけている所でした。そこでまずは見学ということで、私特連事務局長の星元校長に同行してみずほ教育福祉財団 教育事業部長の新井様のご案内で、みずほグループの特例子会社の実際の様子を見させていただきました。

 1998年12月に設立された会社です。本社は町田市にあり、組織図では現在9か所の部やセンターに分かれそれぞれの業務をしています。経営理念に「会社が発展することによって社員が幸せになり、社員の幸せを通して社会に貢献する。」とあります。今回は最も多くの方(88名)が勤務している「大手町業務チーム」を見学しました。主な業務内容は、メール集配、メール仕分け、消耗品補充などです。ビル内各部が出す行内・社内メールや郵便物をメール室に運びます。また行内、社内及び郵便局から届いたメールを各部署へ届けます。普通便は21フロア・計60ヶ所で回収し、20フロア・計30部署に届けます。時間を決めて一日4便回収し、仕分けをして、一日3便配達をしています。大企業ならではの社内需要があり、昔は行員が行っていた業務でしたが、現在はチャレンジドに業務委託されているとのことでした。仕分けの棚の配列や色分け、運搬のケースや台車など分かりやすく実務をやりやすくする工夫が至る所にされていて、消耗品補充業務の手順や工程、チェック表も工夫されていました。特に、ここ5年間で規模の拡大や向上が見られているそうです。法改正等に大きく起因するということもありますが、人手不足や企業モラルの変化など大きく民間企業の取組みが変わってきているとご説明がありました。確かに一昔前の特例子会社のイメージを払拭する広々としたオフィスで自信満々に働く方々が印象に強く残りました。今年度は3回、インターンシップを募集するということで、本校からも2名が10月の第2回インターンシップに応募し受け入れていただくことになりました。

 見学後に「まずはインターンシップに参加する環境ができることが第一歩だと考えております。助成だけでなく子どもたち一人ひとりの将来の選択肢が一つ増えることにも当財団がお役にたてれば、本当にうれしいです。」というメールを新井様からいただき、本当にうれしいです。こちらからの願いとしては、障がいがあってもできる仕事の分野を広げていただけると有難いです。大都会のオフィスに通勤することに憧れを持てれば、毎日通勤できる体力と気力が必要になり、身に付ける努力をする生徒も出てくると思います。仕事や職場の雰囲気に合う、合わないはありますが、チャレンジできる選択肢を頂けたことが、はじめの一歩だと思いました。

仕事への意欲があれば努力する真面目で律儀覚えていくよ